ずっと前から静かな所を探していましたが、パンフレットを取り寄せて検討した結果、見てみたいと思ったのが鹿嶋でした
9月で移住歴5年となる山崎さんご夫婦は、典型的な都会型の生活環境(というより人生環境とも言うべきかもしれない)を経て、リタイアと共に鹿嶋に移住されました。ご主人は華やかな社交ダンスの世界で先生として活躍し、東京での生活の中心はなんと上野のネオン街辺り。
「とにかく静かな所に来たかった」と、何度も口にされた言葉が、都会生活をリタイアしたい本音かもしれません。現在、東京の喧騒の中で暮らしている私にとっては、都会生活からの脱出を考える祭、一番身近に感じることのできるご意見を伺えるのではと思いつつ、お話しを伺いました。
〝静けさを求めて〟鹿嶋に移住を決めた山崎さんご夫妻ですが、まずはここに決めた理由をお聞きしてみました。
「ずっと前から静かな所を探していましたが、パンフレットを取り寄せて検討した結果、見てみたいと思ったのが鹿嶋でした」と奥様。そして、「最初の1件目を案内してくれたのが大和ハウジングさんだったし、担当の営業マン(吉原さん)の対応に特別の縁というか出会いを感じた」とご主人。
まだ建築中だった物件でしたが、2回目の訪問で契約書に判を押したのだそうです。それほど気に入った理由は、やはり〝静けさ〟がそこにあったからのようです。夜は真っ暗で、お隣に行くのにも懐中電灯がいるくらいの暗さだそうです。
もしかして〝暗さ〟は〝静けさ〟と同意語なのかもしれない、ふとそう思いました。
「東京から離れたかった」と仰る奥様は、最近では東京に出掛けて行っても、早く帰りたくなるほど、こちらの静けさがよろしいのだそうです。
最初は畑や花などを作ってみたいと思ったそうですが、やはり経験の無い作業は大変です。なにしろ、野菜を自ら作って食べるなんて事は考えもしなかったそうですから、とまどいもあったはずです。(筆者にはとても無理。疲れる、しんどい、買った方が早いなどと屁理屈が先走ります・・)
ところが、お向かいの庄司さんに「耕すのがしんどいです」と言ったところ、庄司さんのご主人がすぐに畑を作って下さって、苗も植えて下さり、収穫して食べるだけの状態に。
「これがまた美味しいんですよ! 買ってきた野菜とは比べ物にならないぐらいおいしい!」と、ご主人は感情を込めてお話してくださいました。
そして「ご近所の方がみんな良い人ばかりの集まりで幸せです」としみじみと付け加えられました。
なにかと助け合いながら移住生活が始まった感のある山崎さんご夫妻ですが、最近になって大和ハウジングの担当営業マン、吉原さんからある提案があったのだとか・・。
それは、「大和会で社交ダンス教室をはじめませんか?」というものです。
本格的な社交ダンスの先生がおられるのですから、大和会の方々にも教えてほしい、との依頼です。社交ダンスの先生という華やかな仕事をしていたので、そこから離れて静かな所に来たかったのにとの思いもありましたが、月に数回のグループレッスンなら、と引き受けたそうです。
社交ダンスは高齢者に人気がありますし、年を重ねてもダンスが踊れるって素敵ですよね。なんと言っても体を動かすことが体力維持や健康維持にはかかせません。多いに賛成です。大和会の皆様、ぜひ参加してみてはいかが?
そして、数ヵ月後には〝大和会ダンスパーティー〟なんて案内が届くと事もあるかもしれませんね。とても楽しみです。
さて、奥様は最近になってダンスを始めたのだそうですが、もうひとつ、新しい趣味をお持ちです。
移住してから始めたそうですが、それはそれは素晴らしい趣味です。
〝ボタニカルアート(植物画)〟という、植物を正確に、図鑑に掲載されているような緻密なタッチで描くことです。身近にある植物を素材として、ありのままに表現し、正確に色を重ねてゆくのだそうです。10月には潮来で展示会もあり、それに向けて出展作品を制作中です。
月に2回程度教室に通っていて、お仲間同士でのお茶やおしゃべりが楽しみのひとつ。自家製の野菜やお菓子などを持ちより、楽しい時間を過ごされているとか、このような趣味を持つことや、仲間意識でお付き合いのできるお友達を持つ事は、とても重要なことのように思えます。
だって、環境はバツグンに良くても、やはり暇すぎて時間を持てあます事になれば、寂しいリタイア生活になりかねませんからね。
都会暮らしからの逃避のようにも受け取られるかもしれないけれど、〝静けさを求めて田舎暮らし〟というより、〝心の平穏を求めて都会から離れたい〟というのが、本音だったように思えてなりません。
そして、どんな田舎暮らしであったとしても、人との係り合いがそれを支えているのだなぁ、と改めて考えさせられたインタビューでした。