田舎暮らし好きなのに、何故そんなにお洒落なの?ファッション雑誌から抜け出たような、「ちょいワルダンディ」小沢さんの秘密に迫ります。
鹿嶋に来て1年半
それまでは町田。30代の頃から「リタイヤしたら田舎暮らし」と決めていて、60歳でアパレル企業を定年退職したのを期に、本格的に移住地探しを始めたんだ。ただ鹿嶋に来るとは俺自身、想像してなくて。散々遊び廻った神奈川や静岡、千葉館山のリゾート、軽井沢あたりを検討した。一番の候補は静岡だったな。たまたま大和ハウジングの広告を見て、まぁ一回くらいは鹿嶋を覗くのもいいかなと思って、見学会に参加したわけ。
もう一人だったので(小沢さんは、奥様を数年前に亡くされたそうです)、3LDKとか2階建は候補じゃなくて、平屋でこぢんまりした家がいいなと考えていた。
残念ながら、日中案内された中には気に入った邸宅はなくて、帰り際にもう一軒よろしければといって、案内されたのがこの家。造りも周りの雰囲気も俺のイメージにぴったり。1発で気に入っちゃって「じゃぁ、ここで。」って感じ。もう衝動買いだよね、本当に(笑)。
趣味は、アウトドア一筋。
愛車のバイクとフェリーに乗って、九州や北海道に渡り、ホテルには一泊もしないで、2週間テント暮らしするとかね。
当然、テントを設営しないと眠れないし、毎晩、飯も自分で作らなきゃならない。
面倒なことばかりだけど、俺も含め、アウトドアの連中にとっては当然のことで、苦にならないんだよね。一人で非日常空間を生きるのが楽しいわけ。
学生の頃はサーフィン。
当時はサーフボード自体が日本では手に入らなくて。たまたまロングボードを持っている先輩から売ってもらってね。
車を持ってるのは俺だけだったから、仲間を乗せて、御宿やら三浦海岸に遠征した。途中でウインドサーフィンに移るのだけど、海も随分楽しんできたな。
ガキの頃からガンマニアで、アメ横に通いつめて、銃を集めてたよ。
これはおもちゃじゃなくて競技用のエアライフル。結構うまいんだよ、命中率は高いし。10メートル離れてタバコの箱なら10発中9発は当たる。
この拳銃は特殊なタイプ。薬莢の重さまで、本物と同じように作られている。もう今は発売禁止かな。これ以上は言えない(笑)。
35年間洋服屋だったからね。(小沢さんは、英国の世界的ファッションブランドの販売に従事されていました)。
着飾るって意識は全然なくて、持ってる服を普通に着てるだけ。(写真の通り、小沢さんのファッションセンスは抜群。今日のスタイルは取材用ではなく、普段通りの服装です)。
でも同級生なんかと集まるとやっぱり、俺一人目立つよね。
対して洋服屋関係の集まりにいくと、皆、俺みたいな感じなんだ。
だけどブランドにこだわりは持って無い。スーツは秋冬物10着、春夏物10着、都合20着前後はあるけど、ブランドでは選んでいないよ。
生地が良くて、サイズが合っていて無意味に高くないものばかり。もっとも、仕事上普通のサラリーマンとは違っていないと、というのはあるけどね。
仕事で身についた習性だから、こればかりは変わらないね。
クルマも同じ。高3の時、最初に買った車はオースチンで、その後シビック、カリフォルニアと色々乗り継いできたけど、遊びに行くのに便利で、安い、という基準で選んでいるだけ。
今の車も散歩中に通りかかった中古屋の店先で、たまたま見つけたんだよね。最後に乗る車は軽がいいやと思ってたところに、たまたま安くて気に入ったのがあったというだけの話。
今は毎日、畑仕事と草むしりの追いかけっこだね。畑仕事も初めてだからとっても面白い。
トマト、キュウリ、ピーマン、オクラ、玉ねぎ、明日葉、スイカ、、毎日が収穫祭。
畑は土を起こして、切った庭木はかまどで燃やし、灰をひいて、生ゴミを堆肥にしてね。肥料も買ったけど使ってない。何気にまめでしょ。
アウトドア派だから、日曜大工も好きでね。
越してくる時は、自分なりの家にしようと、ペンキやら何やらを沢山買い込んできた。
でもいざ住み始めてみると、散歩や草むしり、畑づくりの方が忙しくなってさ。そもそも綺麗にリフォームされていたから、そんなに手を加える箇所もなくてね。
どう、結構綺麗でしょ?結局、大きな改装は面倒くさいからやめちゃったけど、部分的には色々改装してあるよ。
一匹狼的な性格だけど、鹿嶋ではあっちこっちのコミュニティに参加してる。
火・金曜日は、緑地公園のスイミングプール、第4水曜日はボーリングの月例会、その他バーベキュー大会、日帰り旅行等、大和ハウジングのイベントには殆ど参加しているよ。
今日の納涼祭では、焼きそば焼くしね。
いくら一人が好きで田舎暮らしだとか言ってもね、長く暮らすうえでは、一匹狼スタイルの徹底は無理。
二週間も一人でテント暮らしするのが好きな俺が言うのだから間違いない(笑)。
サークル活動やボランティア活動など、地域コミュニティに積極的に関わっていく姿勢が重要だよね。そういうのは嫌いだという人もいるだろうけど、地域に溶け込むってことは、第二の人生の重要な側面だと思うな。
伊豆高原、神奈川、千葉と、別荘地はいくらでもあるけど、鹿嶋以外に「大和会(大和ハウジング移住者の親睦会)」や、「なごみの郷鹿嶋(高齢者の生活をサポートする互助会)」みたいなコミュニティがあるのかなぁ?無いんじゃない?
鹿嶋がいいなぁと思うのは、そんなコミュニティやサークルがいっぱいあることだよね。一人で立ち上げるなんて出来ないし、まして新参者が来たばかりで作れるわけがない。
移住者を受け入れてくれる体制があるってことは素晴らしいよね。
セカンドライフを始めようって人にはぜひ、選択肢に「コミュニティがあること」を加えることをお勧めするね。
俺の場合は衝動買いだから、こんなに楽しい組織があることを知らずに決めたけど、自分が体験してはじめて、その価値がわかるよ。
これからは、コミュニティがあることが、移住地選定の大事な条件になっていくんじゃないの。俺は「なごみの郷鹿嶋」の生活サポーターをやっているけど、自分も参加している互助会を「育てる」という楽しみもあるしね。
鹿嶋で知り合う移住者は、殆どが60代〜70代でしょ。趣味がゴルフだとかテニスだったりというだけが共通点で、会社の同僚でも学友でもない。
いくら仲が良くても第一線は超えるつもりもないし、こられても迷惑だというのもある。人生の経験者ゆえの、いい感じの距離感が保たれているよね。
とはいえ、ただの集団ではここまで有機的な活動は生まれなかっただろうね。その意味で大和ハウジングのサポートには、実際のところ感謝しているんだよ。
(取材後期) アウトドア焼けの黒さは、伊達ではなかった!あらゆるジャンルに豊富な知識をお持ちで、ただ脱帽です。
最後に鹿嶋ではどこで洋服を買うの?という質問に「買わないよ。今あるので十分だから。」とのこと。カッコ良すぎです!