2026年1月6日更新

今回、お話をお聞きしたのは、東京都心から鹿嶋に移住されて10年ほどになるTさん(76歳)。移住当初は高速バスやご自身の車で都心に通い、銀座でバーの経営を続けておられました。今はお仕事に区切りをつけて、愛犬と鹿嶋でゆったり暮らしておられます。すぐに目に入ってくるのは、大きなキャンバスに描かれた力強い絵画。Tさんご自身の作品で、鹿嶋に来てから描き始めたものとのこと。「ちっちゃい頃から絵を描くのは好きだったんです。実家は田舎の農家だったので、豆を並べて床に猫の絵を描いていたのを覚えています。母親が「これあなたが描いたの?」と驚いていました。私が描く絵は一つひとつ点で描く点描で、長い時間をかけて描くものもあります。仕事や子育てが忙しいときはできませんでしたが、今は何も考えず、いい作品をつくって、時々、個展を開けたらと思っています」。



ご出身は青森。19歳で東京に出て、20歳からは沖縄へ。そこで結婚、子育てをし、40代でまた東京へ。シャンソン歌手として活動をされていた頃もあったり、著名人との交流も多いお仕事人生を送ってこられたTさん。賑やかな都心から静かな鹿嶋への移住は、寂しい気持ちなどはなかったのでしょうか。「全くないです。今がいちばんほっとしています。もともと田舎育ちだから、都会より全然いい。落ち着くし、ワンちゃんたちにとっても環境がいい。ひっそりと、のんびりと、庭のバラや木々を見ながら過ごしています。何もないと言う人もいるけれど、やりたい生き方がある人にはとてもいいところだと思います」。ふだんは静かに創作に向き合うお住まいですが、お盆や年末は都内に暮らすお孫さんたちが泊まりに来て賑やかになるとのこと。自然に囲まれて、ワンちゃんたちとも遊べて、お孫さんたちも来たがる場所になっているそうです。




鹿嶋という地域や大和ハウジングを知ったのは、田舎暮らしを紹介する本だったそうです。「当時は東京で商売をしていたので、通勤できる距離で、静かな自然に囲まれたところ、雪が降らないところ、井戸水が使えるところを探していました。大和ハウジングの担当者の方がとても親切で、30軒くらいの物件を見せていただきましたが、最初に見たここに決めました。そばに森があって隣近所に生活感がないロケーションも気に入りました。千葉のほうも行ってはみましたが海風が強くて緑が少ない印象で、私は植物が好きなのでこちらのほうを選びました」。多くの人生経験を経て、あらためてご自身の原点に戻るように絵を描かれているTさん。点描によるエネルギーあふれる作品には、静かながら今も燃え続ける情熱を感じます。心の安らぎと創作の場所探しをお手伝いできたことをあらためて嬉しく思います。
